災害ボランティア活動を希望されるみなさんへ
◆災害ボランティア活動の際には熱中症に十分ご注意ください
被災地では連日の猛暑のなか、ボランティアが熱中症を発症し、救急搬送される事態が頻発しています。
熱中症を予防するためには、こまめに水分や塩分を補給すること、無理をせず活動の合間に十分な休憩をとることが重要です。また、ボランティア活動前の体調管理にも十分に注意し、体調がすぐれないときには、野外での活動を控えることも必要になります。これらに加え、万一体調のすぐれないボランティアを見かけた際には、すみやかに災害ボランティアセンターのスタッフやボランティアのリーダーに声をかけてください。
【参考】厚生労働省リーフレット『熱中症予防のために』ダウンロード
厚生労働省『熱中症予防のために』.pdf
◆各災害ボランティアセンターの最新情報を確認してください
これまでの災害の例では、報道の濃淡により、ボランティア活動に参加する方々の数に大きな違いが生じることがあります。報道で紹介されている地域以外にも、ボランティア活動による支援が求められている地域があります。
今後、時間の経過とともに支援ニーズが変化し、災害ボランティアセンターにおけるボランティアの募集範囲も変化します。各災害ボランティアセンターのホームページで発信する最新情報を確認の上、ボランティア活動に参加くださるようお願いいたします。
◆ボランティア活動保険に加入ください
ボランティア活動を行う皆さん自身のために、ボランティア活動保険に加入して現地に行くようにしてください。
ボランティア活動保険は、自宅と活動場所の往復途上も補償されます。被災地では混乱も想定されますので、ご自宅最寄りの社会福祉協議会で加入してください。
ボランティア活動保険には、基本タイプと天災タイプがあります。天災タイプは、地震・噴火または津波によるボランティア自身のけがも補償されます。また、今年度すでにボランティア保険に加入されている際には、重複での加入は不要です。
◆自己完結のボランティア活動をお願いします
現在、ライフラインが完全に復旧していない地域もあり、被災地では食料・飲料水のほか、ボランティア活動に必要な備品、服装を整えることも困難な地区があります。
また災害ボランティアセンターによっては、ボランティア活動に必要な資機材が十分に用意できていない場合があります。
そのため、ボランティアご自身で必要な物品や服装を用意いただき、参加をお願いいたします。
ボランティア活動の服装等については、次を参照してください。
https://www.saigaivc.com/volunteers/十分な準備/
とくに今回の水害では、家屋内外の清掃、泥の片づけが中心になります。泥は乾くと舞い上がりますので、マスクをご用意ください。また、ゴム手袋や軍手、長靴、目を保護するゴーグルも用意されることをお薦めします。
あわせて、スコップなどの資材も不足しています。活動される災害ボランティアセンターの発信情報を確認の上、可能な限り持参していただくようお願いいたします。
◆被災された方の命と暮らしを守るために
災害時のボランティア活動の真の目的は、被災された方々の命と暮らしを守ることです。
水害のボランティア活動では、家屋内外の清掃や泥の片づけなどの作業が中心になりますが、ボランティア活動のなかで住民の方からお聞きになった困りごとや心配ごと、お隣や近所の方のようすなど、気になったことがありましたら、災害ボランティアセンターのスタッフにお伝えください。災害ボランティアセンターがつながるさまざまな団体や機関と一緒に、被災された方々を支える制度や活動につなげてまいります。
全国社会福祉協議会も参加する「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)」「NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」の2団体と、内閣府(防災)普及啓発担当では、被災地でのボランティア活動を希望されている方への案内を公表していますので、参考としてください。
被災地の災害ボランティアセンター等の状況
◆これまでに全国で58,000人のボランティアが活動
これまでに、12府県の58市町で災害ボランティアセンターが設置されました。
また、1町で災害ボランティアセンター設置準備中となっており、13市町では、通常の社協ボランティアセンターで被災者支援のボランティア活動が行われています。
発災時から16日(月)までに、全国で57,500人のボランティアが活動しました。とくに14日(土)~16日(月)の3連休中には、全国で40,000人を超えるボランティアが活動しています。
◆ボランティアの方の支援を必要としている地域があります
現在、寄せられた支援ニーズへの対応を終えつつあるセンターがある一方、これから本格的な支援が始まる地域もあります。とくに岡山県、広島県、愛媛県などの地域では、今後も多くのボランティアの力を必要としています。引き続きご支援をお願いいたします。
なお、災害ボランティアセンターの状況は毎日変化していますので、ボランティア活動希望の際には、各センターが発信する情報を確認の上、参加してください。
市区町村段階の災害ボランティアセンター・社協ボランティアセンターによるボランティア募集状況
7月17日(火) 18時現在
<ボランティア募集欄について>
◎=多くのボランティアを必要としています
○=ボランティアを募集しています
(地域によって当該自治体内にお住まいの方などに限らせていただいていたり、事前に連絡をいただき予約をお願いしています)
無印=現在ボランティアの募集を休止しています
※活動を終了した災害ボランティアセンターは、被災された方への支援を社会福祉協議会ボランティアセンター等に引き継ぎ、地域のさまざまなネットワークを通じて、被災された方を引き続き支援してまいります。
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災害ボランティア活動・有料道路の利用料減免手続きにかかわるお願い
有料道路の利用料減免にかかわり、ボランティア活動希望の方が事前申請をいただく際に必要となる「受入承認」の手続は、被災地の災害ボランティアセンターで行います。
現在、災害ボランティアセンターでは、被災された方々の支援ニーズを把握するとともに、ボランティア活動を希望される方々のコーディネートに全力をあげています。また、FAX等の設備がない災害ボランティアセンター(サテライト)もあります。
これらの現状から、現時点では、利用料減免にかかわる被災地の災害ボランティアセンターの手続等については、
○減免にかかわる書類を返送するまでに多くの時間を要してしまうこと
○ボランティア活動に参加を希望される直前に書類をいただいても、手続きが間に合わない場合もあること
○事前に手続きいただいた際のボランティア活動の内容と当日の活動内容が異なったり、状況によってはボランティア活動の参加をお待ちいただいたり、ボランティア活動への参加ができなくなる可能性があること
これらについて、どうぞご理解をいただきたくお願いいたします。
災害ボランティア車両に対する高速道路の無料措置の詳細は、国土交通省作成の下記ファイル、及び各県(行政)のホームページを確認してください。
(参考:西日本高速道路株式会社ホームページ)
今、みなさんにお願いしたい被災地支援 ~義援金・支援金~
現地でのボランティア活動以外にも、被災地を応援できる身近なボランティア活動=募金があります。
社会福祉法人中央共同募金会では、今回の災害で被災された方々を支援することを目的に、義援金・支援金の募集を行っています。
◆義援金「平成30年7月豪雨災害義援金」
義援金は、寄付金の全額が手数料等を差し引くことなく被災状況に応じて按分の上、被災県共同募金会に送金され、被災地それぞれの行政、共同募金会、日本赤十字社支部等で構成される災害義援金の募集・配分委員会を通じ、委員会で定める配分基準に基づき各市町村を通じて被災された方々に配分されます。
受付期間は、平成30年7月10日(火)から9月28日(金)までです。
◆支援金「平成30年7月豪雨災害 ボランティア・NPO活動サポート募金」
社会福祉法人中央共同募金会では、今回の災害に対して、NPOやボランティア団体による被災者支援活動を応援する支援金の募集を開始しました。支援金は、被災地で活動するNPO・ボランティア団体に助成します。
中央共同募金会の支援金は、東日本大震災(ボラサポ)や熊本地震(ボラサポ九州)でも実施され、被災地のNPO・ボランティアが継続して被災者支援活動に取り組む大きな力となりました。
募集期間は、平成30年7月10日(火)から9月28日(金)までです。
ボランティアツアーの実施について
◆運用が改善された被災地支援ボランティアツアーをぜひ企画ください
平成28年5月、観光庁は、参加するボランティアの安全確保の観点から、旅行業法上の事前登録を受けていない社協やNPO等が主催者となり、ボランティアを被災地にバスで派遣するツアーについては、実費のみの負担でも参加代金の徴収は旅行業法違反になることを通知で明記しました。このため、ツアーの実施にあたっては旅行業の登録を受けるか、旅行業者とのタイアップにより実施することが必要となり、これまでツアーを実施していた社協やNPO団体からは、運用の改善を求める意見が多く出されました。
運用の改善を求める意見をふまえ、観光庁では平成29年7月に「災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」をあらためて発出しました。この通知では、社協やNPO、自治体、大学等が災害時にボランティアツアーを実施する場合、事前に参加者名簿を被災または送り出す側の自治体または社協等に提出することにより、当該団体がボランティアツアーの募集や参加代金を徴収した場合でも、日常的な接触のある団体内部での行為とみなして、旅行業法に違反しないこととしたものです。
ぜひ被災地支援のボランティアツアーを積極的に企画ください。
なお、被災地の活動先ではトイレがありません。現地でのボランティアの休息場所としてのバスの活用も含め、ツアー実施にあたってはトイレ付きバスをご用意ください。
◆平成30年豪雨被災地域がボランティアツアー対象地域となっています
今回の平成30年豪雨災害では、観光庁はボランティアツアー実施に係る通知の適用となる地域について、被災対象地域を追加しています。
◆参加者名簿の事前提出先は、自治体や社会福祉協議会等になります
ボランティアツアーの実施にあたっては、被災または送り出し(出発地)となる自治体、社会福祉協議会等に対して参加者名簿を事前に提出することになります。しかし、自治体や社会福祉協議会等において、この手続きについて知られていない場合も考えられます。
その場合には、下記の観光庁通知を当該自治体、社協等にお知らせください。
全社協の動き
全社協では、9日(月)に「平成30年7月豪雨災害福祉対策本部」を設置しました。 被災地に職員を派遣するとともに、関係団体と連携して、被災地の災害ボランティアセンター設置にかかわる連絡調整を行っています。
また、社会福祉協議会のネットワークにより、被災地の災害ボランティアセンター運営を支えるための調整を進めています。
◆職員を被災地に派遣(9日~)
全社協では、本会ボランティア・市民活動振興センター、及び地域福祉部職員を9日(月)から岡山県、広島県、愛媛県の被災地域に交代で派遣し、県社協とともに情報収集・連絡調整を行っています。
◆関係団体と連携して被災地の災害ボランティア活動を支援
現在、被災地の各府県・指定都市社協をはじめ、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)と連携しながら、情報収集及び災害ボランティアセンター支援の調整を行っています。
<災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)>
被災地の社会福祉協議会等と協働して、主に災害ボランティアセンターの運営支援(災害ボランティアセンターの立ち上げ、資機材の調整、被災地の災害ボランティアセンターホームページの作成・運用による情報発信等)を行っています。現在、岡山県、広島県、愛媛県の各災害ボランティアセンターに、約40名の運営支援者を派遣しています。
災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)ホームページ
<全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)>
国、県及び被災地の行政、また支援を行うNPOや社会福祉協議会等との情報共有を進め、被災された方々の生活支援に向けた連携の促進を図っています。8日から被災地に職員を派遣し、連絡調整を行っています。
全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)ホームページ
◆被災地の災害ボランティアセンター運営支援のため、中国・九州・近畿ブロックの社協に応援を依頼
都道府県・指定都市社会福祉協議会は、災害時の支援活動について、ブロック(九州~北海道・東北)ごとに相互に支援協定を結んでいます。なお、被災地が複数の都道府県にわたるなど、被害が甚大で、都道府県やブロック内での支援では対応しきれない場合、全社協が全国的な調整を行います。
12日(木)には、岡山県にて、岡山県・広島県内の社協支援のための中国・九州・近畿の各ブロック幹事県による会議を開催しました。この結果、岡山県内の社協支援については近畿ブロックが、広島県内の社協支援については九州ブロックが、応援職員を派遣し対応することとなりました。また、愛媛県の社協支援については徳島・香川・高知各県内の社協が、応援職員を派遣し対応する方向で調整することとなりました。
20日(金)前後から、各ブロック派遣職員による被災地での災害ボランティアセンター運営支援が行われます。